茨城県つくば市 教会リノベーション工事

茨城県つくば市教会リノベーション工事

リフォームの概要

物件種別	教会
施工費
リフォームの目的	劣化
リフォーム内容	クロス貼り替え、照明工事、、塗装工事、洗礼槽造作、框工事
リフォーム期間	３０日間
間取り
リフォーム面積
築年数	約３０年
施工場所	茨城県つくば市

施工前

施工後

担当者のコメント

茨城県つくば市にある築32年のキリスト教会の内装リノベーション工事を担当させていただきました。
高い天井と独特な形状の礼拝堂が印象的な教会でしたが、長年使い続ける中で「照明が暗くて聖書が読みづらい」「天井が暗く感じて空間が狭く見える」といったお悩みを抱えておられました。加えて、30年以上の時を経た壁紙がくすんでしまい、本来の開放的な空間の魅力が十分に生かされていませんでした。
今回のリフォームテーマは「神様の光を感じる、清澄な礼拝堂」。
教会の皆さまと何度も打ち合わせを重ね、祈りの時間や礼拝、特別集会などさまざまなシーンにふさわしい空間を目指しました。
まず照明計画では、高天井用のダウンライトを新設し、天井からの柔らかい光で全体を包み込むように設計しました。既存のペンダントライトも活かしながら、上下両方向に光が広がるバランスを重視。照明の色温度は温かみのある温白色を採用し、明るさの中にもやさしさを感じられる空間に仕上げました。さらに、それぞれの照明には調光機能を設けており、礼拝・祈祷会・コンサートなど用途に合わせて雰囲気を自在に変えられるようになっています。
内装の仕上げにもこだわりました。
壁紙は漆喰調の白を選び、清潔感と光の反射による明るさをプラス。空間に奥行きを感じられるようになりました。講壇正面の壁は、より神聖な印象を演出するために本物の漆喰を採用。自然な凹凸が光を柔らかく反射し、まるで天からの光が降り注ぐような雰囲気を生み出しています。壁紙と漆喰の見切り部分には天然のモザイク石を天井まで貼り上げ、素材のコントラストが空間全体に高級感と荘厳さをもたらしています。
また、老朽化が進んでいた講壇部分は、構造を生かしつつ上貼りで全面改修しました。
既存のクッションフロアを撤去し、無垢フローリング材を新たに施工。框や巾木も無垢材で統一し、木の温もりと重厚感を兼ね備えた仕上がりになっています。洗礼槽の蓋は従来2枚構成でしたが、重量の問題から3分割に変更。女性の方でも扱いやすいよう配慮しつつ、蓋上にもフローリング材を貼り、全体の統一感を損なわないよう丁寧に仕上げました。
完成後、教会の皆さまからは「空間全体が明るくなって聖書も読みやすい」「照明の調整で礼拝の雰囲気が変わるのが嬉しい」といったお声をいただきました。
長年親しまれてきた礼拝堂が、これからも地域の皆様の多くの祈りと賛美に包まれる場所として愛され続けるよう、心を込めて施工させていただきました。

リフォームのこだわり

最大の課題は高天井の照明工事でした。天井の高さが非常にあり、通常の足場では届かないため、室内全体に特設足場を組んでの作業となりました。既存の天井には装飾的な梁やアーチがあり、それを傷つけないよう細心の注意を払いながら器具の取り付け位置を決定。配線ルートも天井裏の限られたスペースを活かし、できるだけ既存構造を損なわないように施工しました。照明位置や角度は、実際に点灯確認をしながら調整し、全体が均一に明るく、なおかつやわらかい印象になるよう現場で何度も確認を重ねました。
また、礼拝の静けさを保ちながら工事を進めることにも注意を払いました。教会では平日でも祈祷や打ち合わせが行われていたため、音や振動が出る作業は時間帯を調整。大きな音が出る工程は午前中にまとめるなど、教会関係者の方々との連携を密に取りながら進めました。
仕上げの部分では、異素材の取り合いに特に気を配りました。
講壇正面の本漆喰と隣接する壁紙部分は、素材の収縮率が異なるため、割れや隙間が生じやすい箇所です。下地段階からパテ処理と補強テープを丁寧に入れ、経年での不具合が出にくいよう施工しました。
講壇の床工事でも課題がありました。既存の床や框の歪みがあったため、上貼りの際には下地の水平を一枚ずつ確認。無垢フローリング材は反りや伸縮が出やすい素材のため、湿度管理を行いながら慎重に貼り進めました。洗礼槽の蓋は重量があるため、女性の方でも安全に持てるように3分割構造に変更。強度を保ちつつ軽量化を図るため、内部には補強芯を仕込み、開閉時の安定性を確保しました。